NoMaDoS

一級建築士事務所

08 NOV 2022

分解可能なゼロウェイストショップ-斗々屋京都本店


【背景】

NoMaDoSが開発・運営するサステナブルサービスslowzによりクライアント様である株式会社斗々屋様と繋がり、サステナブル・ゼロウェイストを常に念頭に置き、出店先の議論から空間設計まで進めるプロジェクトがスタートしました。

株式会社斗々屋とは、オーガニック食材やワイン、量り売り什器、エコ雑貨などの輸入、卸、小売をしています。その他、持続可能な社会の実現に資する取り組みを多数手がけています。

本プロジェクトを通して、量り売りや商業建築におけるサステナビリティをより深く捉えなおすなど、今後の社会にサステナブルな建築・商空間が広がるためのプロトタイプとなるような、量り売りスーパーマーケット x フードロスを無くす飲食店機能を掛け合わせた空間をご要望いただきました。

【こだわりポイント】

・分解・再構築可能性:ゼロウェイストの観点から内装・什器を接着剤の不使用でボルト接合など分解を容易にすることで、将来における資源性を保ち、転用可能性を高める。同時に再構築も容易にすることで未来の廃材をなくす試みをしている。

・再利用・移動:既存内装及び設備は最大限に再利用することを前提とし、かつ、新設内装・什器も分解可能であることと併せて、運搬も容易な部材モジュールで計画。

・素材の履歴と時間:時間の履歴を可視化することでサステナブル・ゼロウェイストの観点からメッセージを含ませる。古材の古い面を一面だけ残した製材、新規什器に使用する古材の以前の加工を残したままにすることで資源の履歴を見せる。また、今後もDIYが可能な設計とすることで、時間の蓄積がされるような計画。

・店舗内の循環:フードロスが生じないように店舗内の食材を同じ空間の飲食店エリアで調理・提供できる平面計画とパーティー仕様にもレイアウトが変更が可能なフレキシブル性。

【物件概要】

主 用 途 :物販店舗・飲食店舗

所 在 地 :京都府京都市上京区出水町252番地 大澤事務所本社ビル 1F

改修面積:190㎡  

所在階:1階

構  造:鉄骨造

▼以下、改修前の現況写真



【プロジェクトメンバー】

意匠設計:NoMaDoS / (西田沙妃)、千葉光

     ※( )は当時の所属を示す

環境設計:NoMaDoS / 高橋良輔

施工:本体工事 / 関西リフォーム研究所

   什器 / ランチ!アーキテクツ

写真撮影:斗々屋様よりご提供

     ※建築写真は未撮影